2020年にニューヨーク・シティ・バレエ団の来日がきまりました。今回の公演は東京1公演、京都1公演、合計たったの2公演です。

ニューヨーク・シティ・バレエ団が大好きな僕としては、なんとももったいない公演になっています。なぜタイトルに「ちょっと残念」と書いているのか?

その理由を物申したい・・・。あと、残念に思いつつニューヨーク・シティ・バレエ団のいいところをお伝えしたいです。

  • 本当に残念
  • ※3分ほどで読み終わる記事です。今回の来日公演のもったいない点がわかります。

    記事を書いているのは…
    元劇団四季、テーマパークダンサー。舞台、特にバレエを観に行くのが大好きで、年間100公演観に行った記録あり。ぜひ男性にもバレエを観に行ってもらいたいと思っています。

    ニューヨーク・シティ・バレエ団2020来日公演

    イマイチ伝わらないタイトル

    今回の公演の詳細です。

    ニューヨーク・シティ・バレエ団 来日公演 2020~子どもたちの新しい明日へ~

    ■京都公演
    2020年6月4日(木) OPEN:18:30 START:19:00
    【会場】ロームシアター京都 メインホール

    ■東京公演
    2020年6月9日(火) OPEN:18:30 START:19:00
    【会場】オーチャードホール

    ■チケット料金
    S¥19,800 A¥14,300 B¥9,900

    公演のタイトルに「子どもたちの新しい明日へ」というメッセージがつけられていますが、さっぱり意味がわかりません・・・。

    ちらしにまったく言及がないので、ただただ「ハテナ」です。もしからしたら子どもたちに観てほしい、ということなのかもしれませんが、ニューヨーク・シティ・バレエ団の作品はどちらかというと大人向けです。

    それとも何か子供向けにワークショップなどのレッスンを行う予定があるのか・・・。考えれば考えるほど袋小路にはいります。公演日は平日ということもあり、主催者のやる気のなさを非常に感じてしまいます。

    バレエ団全員来日するわけではない?

    今回は4作品を上演します。「アポロ」、「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」、「B/olero」、「アフター・ザ・レインのパ・ド・ドゥ」です。

    バレエ団の創設者であり振付家のジョージ・バランシンによる「アポロ」と「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」。日本初演のオハッド・ナハリン振付の「B/olero」。そして、世界的に有名な若手振付家クリストファー・ウィールドンによる「アフター・ザ・レインのパ・ド・ドゥ」です。

    「アポロ」は4人、2つのパ・ド・ドゥ作品は2人ずつダンサーが出演します。「B/olero」の人数はわかりません。

    ちらしにはニューヨーク・シティ・バレエ団のダンサー11人。ゲストダンサーのディアナ・ヴィシニューワ、オーレリー・デュポン、 イヤル・エレズラの3人の記載があります。たぶんこの14人だけによる公演なのではないかと思われます。

    それなのに、ニューヨーク・シティ・バレエ団の公演と銘打っているのは疑問です。

    前回の公演は2013年。この時は、基本的にカンパニー全員が来日しました。およそ90人ほどいて、全員来日していないとしてもかなりの人数が来日していました。その時のチケット料金は、
    S¥19,800 A¥15,800 B¥9,800

    今回の料金とほぼ同じです。前回はカンパニー全員。今回は15人ほど・・・。僕は、正直この値段を払う価値はないと思います。ニューヨーク・シティ・バレエ団が大好きなだけにとても残念に思います。

    マリア・コウロスキ

    今回の公演で注目しているダンサーについてです。プリンシパルのマリア・コウロスキはぜひチェックしてもらいたいダンサーです。9頭身なんじゃないかというくらいスタイルがものすごく良くて、甲のしなりがすごいです。顔がとにかく小さく、足がながいダンサーです。

    何より40歳を超えているため、円熟した踊りを観ることができます。僕もどんな踊りをするのかとても興味があります。

    ニューヨーク・シティ・バレエ団には好きなダンサーがたくさんいるんですが、僕の好きなダンサーはマリア・コウロスキだけなのでとてもさみしく思っています。なので僕個人の考えとしては、今回の来日メンバーに関しては層が薄い気がします。

    ゲストダンサーとしてディアナ・ヴィシニューワ、オーレリー・デュポン、 イヤル・エレズラの名前があります。イヤル・エレズラさんは残念ながら知らないのですが、ディアナ・ヴィシニューワとオーレリー・デュポンは日本でも大人気のダンサーです。

    ただ、ニューヨーク・シティ・バレエ団の公演で、ゲストダンサーを呼ぶということはあまり聞きません。ニューヨーク・シティ・バレエ団は作品主義のバレエ団です。作品主義とは、有名なダンサーで観客をよぶのではなく、作品を伝えることを第一に考えるというもの。日本では劇団四季が作品主義として有名です。

    ゲストダンサーがいるのも少し違和感を感じます・・・。ニューヨーク・シティ・バレエ団のコンセプトと日本のプロモーターにズレがすごくあるように思います。

    ジャスティン・ペックの作品を上演するべき

    ニューヨーク・シティ・バレエ団には若手の振付家がいます。元ニューヨーク・シティ・バレエ団のダンサーだったジャスティン・ペックです。

    ニューヨークでは毎年ジャスティン・ペックの作品が上演され、とても高評価を得ています。ジャスティン・ペックの作品を上演するべきだと本当に思います。とてもおしゃれな作品で、毎年新作を発表しています。

    ニューヨーク・シティ・バレエ団の存在価値をジャスティン・ペックがかなり高めていると思います。

    ニューヨークの地下鉄での映像を紹介します。

    背が高いダンサーが振付のジャスティン・ペック。もうひとりは映画版「キャッツ」でミストフェリーズを演じているロバート・フェアチャイルドです。

    音楽、衣装、地下鉄、スニーカーで踊るバレエ、すべてがワクワクします。ジャスティン・ペックは新しいことをしているんだけど、ちゃんとバレエであり、エンターテインメント性がある作品となっていると思います。僕は個人的に一番好きな若手振付師です。

    最後に抱き合うカップルは、タイラー・ペック(女性)とアマール・ラマザーです。最後抱き合ったあと4人が腰を音楽に合わせて落とす一瞬の振付。このひとつの動きでさえオシャレです。

    タイラー・ペックはニューヨーク・シティ・バレエ団の中で一番好きなダンサーです。そしてアマール・ラマザーは舞台上でいつもニコニコしていて好印象だったんですが、スキャンダルにより解雇されてしまいました・・・。

    ちょと話がずれましたが、ジャスティン・ペックの作品がニューヨーク・シティ・バレエ団に欠かせなくなっているにも関わらず、2020年の来日公演で上演されないのがすごく残念です。

    ちなみに、ジャスティン・ペックはバレエにとどまらず、ミュージカルでも振付をしています。しかも2018年の「回転木馬」では、トニー賞を受賞しています。

    そして、2020年12月に公開のスピルバーグ監督による「ウエストサイドストーリー」の振付も担当しています。オリジナルの振付であるジェローム・ロビンスもニューヨーク・シティ・バレエ団の振付師でした。そういった点でもかなりの適任だと思います。

    そして、このビデオで使われた駅・・・。たぶん地下鉄7番ラインの「34th Street( Hudson Yards)駅」だと思います。ある時、乳母車を抱えた女性がいて、手伝ったらすごく感謝された思い出があります。そんないい思い出がよみがえるビデオなのでした。

    ニューヨーク・シティ・バレエ団の豆知識

    ニューヨーク・シティ・バレエ団の情報を少しご紹介します。

    サラ・ジェシカ・パーカーが経営に関わっている

    ニューヨーク・シティ・バレエ団の「Vice Chairman(副会長、副理事)」という役職に女優のサラ・ジェシカ・パーカーが入っています。ファッションに精通していることもあり、ファッションとのコラボはよく行われています。

    サラ・ジェシカ・パーカーとバレエの関係は実は深く、バレエファンということは有名です。主演していた海外ドラマ「SEX AND THE CITY」のオープニングでは、バレリーナのような衣装を着ています。


    ちょっとこの洋服のセンスは僕にはわからず・・・。

    ちなみに「SEX AND THE CITY」ファイナル・シーズンには超伝説的なバレエダンサーである「ミハイル・バリシニコフ」がアレクサンドル・ペトロフスキーを演じています。最初登場したときは、まじで度肝抜かれました。

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    そんなサラ・ジェシカ・パーカーが関わるニューヨーク・シティ・バレエ団は毎年パーティーを開催しています。その名もファッションガラ。バレエ団経営ではパトロンというか、後援者が必要になります。サラ・ジェシカ・パーカーが関わることで、ニューヨーク・シティ・バレエ団にとってかなりプラスになっていると思います。

    ニューヨーク・シティ・バレエ団2019サラ・ジェシカ・パーカー

    hollywoodlife.comより

    日本公演でもサラ・ジェシカ・パーカーに活躍していただきたい!!

    いろいろなアーティストとコラボ

    ニューヨーク・シティ・バレエ団はいろいろなアーティストとコラボしています。とくに衣装に関し、有名デザイナーと一緒に仕事をしている印象です。

    僕が初めてニューヨーク・シティ・バレエ団をニューヨークで観たとき、スーパーおしゃれな写真が飾られていて感動したのを覚えています。

    ニューヨーク・シティ・バレエ団の劇場のロビーはとてもモダンなデザインです。そこにこれらの写真がパネルでびっしり飾られていて、どれも非常にクリエイティブな写真で心を奪われました。

    ニューヨーク・シティ・バレエ団おしゃれな写真1

    ニューヨーク・シティ・バレエ団おしゃれな写真2

    ニューヨーク・シティ・バレエ団おしゃれな写真3

    New York City Ballet 「Moves」

    未だに上の写真を集めたものがスマホの待ち受け画面です。ポスターも大事に飾っています!

    映画「ブラック・スワン」の舞台

    ナタリー・ポートマンの怪演が光る「ブラック・スワン」。この舞台になっているのがニューヨーク・シティ・バレエ団です。

    ナタリー・ポートマンの結婚相手で「ブラック・スワン」の振付をしているバンジャマン・ミルピエ。彼は元ニューヨーク・シティ・バレエ団のダンサーでした。さきほどのおしゃれな写真の中にバンジャマン・ミルピエが混じっています。

    映画「センターステージ」の舞台

    僕の世代のダンサーがほぼ全員みたんじゃないかと思うセンターステージ。ニューヨーク・シティ・バレエの劇場である「ディヴィッド・H・コーク劇場」が使われています。

    本当に残念

    今回の公演は本当にもったいないです。チケット代もちぐはぐだし、上演する作品の組み合わせももったいない。ちょっと残念と思うのでした・・・。

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    ありがとうございました!
    たけだ