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「ロミオとジュリエット」のバルコニーシーンはなんで人気?
初心者でも楽しめる?
見どころは?

「ああ、ロミオ。あなたはどうしてロミオなの…。」この有名なセリフが語られるのがバルコニーシーンです。

何も知らない状態でバレエの公演に行ってしまうとちんぷんかんぷんになってしまうことはよくあります。僕も内容をまったく知らないと、楽しんでいたとしても「いつ終わるんだろう…」と思ってしまうことがあります…。

実はバレエはネタバレしていても全然問題ありません。事前情報なしで楽しめないよりは、ネタバレしてしまって楽しんだほうが得策だと僕は思っています。

記事を書いているのは…

元劇団四季、テーマパークダンサー。舞台、特にバレエを観に行くのが大好きで、年間100公演観に行った記録あり。ぜひ男性にもバレエを観に行ってもらいたいと思っています。

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kazu

今回は、ロイヤルバレエ団のyoutube映像から初心者でも楽しめるバルコニーシーンの解説です。インタビュー映像とリハーサルの様子も一緒にどうぞ。

※5分ほどで読み終わる記事です。この記事はバレエ鑑賞初心者の方のために書いています。マクミラン版のバルコニーシーンを見るポイントがつかめると思います。

バレエ版「ロミオとジュリエット」バルコニーシーンの魅力を初心者に

まぶしい愛にニヤニヤ

1幕最後に登場するのがバルコニーシーンです。

kazu

僕もこのシーンは大好きです。

「なんで好きなんだろう・・・」と考えていくときっと「あまりに愛に満ち溢れているからなんじゃないか」と思っています。

これ以上の愛がない、というのを見せつけられると、うらやましいとかいう感情ではなく、ただただ微笑ましくなります。

そして、テクニックに優れたダンサーが最高の感情表現をしているのをみると、胡散臭うさんくささというものがまったくありません。

とくにマクミラン版では振付がずーっとつながっていてどんどん感情が高まっていくので、気づいたらどんどん引き込まれてしまいます。

気づいたら涙を流していることがよくあります。

kazu

まぶしい!!

眠らないように注意

マクミラン版「ロミオとジュリエット」の第1幕は60分。最後の10分にこのバルコニーシーンがくるので、眠気が襲ってきてしまうこともあります…。

ふたりだけの踊りで10分というのはなかなかの長さです。何も知らないと「いつ終わるんだろう…」と考えてしまうこともあります。そうなると、もう舞台には集中できなくなってしまうので、ちょっともったいないです。

バルコニーシーンの流れを抑えておけば、寝落ちを回避できると思います。

「ロミオとジュリエット」全体の作品のあらすじはこちらからどうぞ。

このバルコニーシーンを制すものは、作品を制します。

言葉なしでも雄弁ゆうべんに伝わる感情

演劇でのバルコニーシーンは、シェイクスピアの美しい言葉で語られます。ですが、バレエでは言葉は一切ありません。

バレエでもマイム(パントマイム)といって動きによって言葉の代わりに動きでセリフを表現する方法があります。ですが、マクミラン版の「ロミオとジュリエット」ではこのマイムが使われることはありません。

踊りだけでふたりの感情を表現していきます。

3つのパート

プロコフィエフの音楽は、このバルコニーシーンにくるまで不協和音ふきょうわおんがところどころ入っています。ですが、このバルコニーシーンは不協和音がなく、とにかく美しい音楽なので、キレイな旋律が際立ちます。

バルコニーシーンは3曲がつながっているシーンです。

3つのパート

全52曲のうちの19曲、20曲、21曲のおよそ9分がバルコニーシーンです。

第19曲:バルコニーの情景
第20曲:ロメオのヴァリアシオン
第21曲:愛の踊り

ここからは実際の映像でバルコニーシーンを解説していきます。僕の解釈も入っているので、間違っていても大目にみてください。笑

たぶん30年ほど前の映像で、ジュリエットをアレッサンドラ・フェリ、ロミオをフリオ・ボッカが踊ります。特にイタリア人のアレッサンドラ・フェリは振付のケネス・マクミランのミューズとして有名で、マクミラン作品に欠かせない人物です。そして、アルゼンチン出身のフリオ・ボッカの熱い演技が素晴らしいです。

アメリカン・バレエ・シアターの芸術監督であるケヴィン・マッケンジーによる解説が前後に挟まれています。「ふたりの卓越したテクニックによりロミオとジュリエットが深く表現され、物語を超えたリアリティを表現している」「南米出身のヒスパニック系のダンサーの情熱的な表現はバレエ団をよくする」というようなことを語っています。

第19曲:バルコニーの情景(0:00~)

舞踏会を追い出されるように去ったロミオですが、どうしてもジュリエットが忘れられず屋敷に忍び込みます。月夜がきれいな夜、ついさっきまでの舞踏会でロミオと出会ったことに想いをはせるジュリエット。

なにかの気配を感じるジュリエット。そして、外を眺めるとロミオが立っているのを見つけます。目を離すことができないロミオとジュリエット。

ロミオに降りてきて、と言われ、あまりの嬉しさでバルコニーから一気に駆け下りるジュリエット。

ジュリエットに胸の高鳴りを聞いてと言われ、喜ぶロミオ。

第20曲:ロメオのヴァリアシオン(2:53~)

そこで、ロミオが自分の気持ちを伝えます。自分と同じ気持ちのロミオに感動するジュリエット。

第21曲:愛の踊り(3:58~)

そしてふたりの愛の踊りになだれ込んでいきます。

有名なセリフでロミオが月に愛を誓う場面があります。(5:55~)がたぶんこの部分だと思います。たぶん…。

不実な月?

ロミオ「ジュリエット、あの美しい月の光にかけて愛を誓う」

ジュリエット「ああ、いけませんわ。月にかけて誓ったりなんてしないでください。一月ごとに、形を変えてゆく、あの不実な月。あんな風に、あなたの愛まで変わってしまっては大変だわ。」

このシーンもマイムではなく、踊りで表現されていきます。

kazu

なんで「たぶん」と強調しているかというと、アレッサンドラ・フェリのときだけしか、この表現をみたことがないからです。

ほかのダンサーは、この振付で「喜びの表情」をしていることが多いです。ですが、初めてこのアレッサンドラ・フェリの動画を見たとき「不実な月」のシーンかも!!と思ったのでした。

ロミオが月に誓い、ジュリエットが深刻に…。ジュリエットの反応から、キャピュレット家とモンタギュー家のみぞの深さを感じさえします。そして自分の部屋に戻ろうとするジュリエット。それを素早く静止するロミオ。このときのフリオ・ボッカの表情が雄弁です。

そして、また愛の踊りに戻っていきます。

ジュリエットの心が浮き上がっているかのようなソロの踊り。ふたりが一体となったような超軽やかなリフト。

最後にキスをして終わりを迎えます。

最高の第1幕の終わりです。

映画「センターステージ」

僕が「ロミオとジュリエット」のバルコニーシーンを初めて見たのは映画「センターステージ」でした。

劇中にガラ公演(いくつもの有名な作品の抜粋がまとめて上演される公演)が開かれる場面があり、そこでバレエ団のプリンシパルを演じていたジュリー・ケントとイーサン・スティーフェルが「ロミオとジュリエット」のバルコニーシーンを踊ります。

バレエが大好きになったのは完全に「センターステージ」の影響で、僕の世代のダンサーはたぶんみんな見ているんじゃないかという作品です。

さきほどのリハーサル映像でも出てきた0:45の振付がとにかく大好きです。毎回ここに来るとウキウキがMAXになります笑

2:47でエヴァ役のゾーイ・サルダナが涙をツーっと流している姿が映し出されます。実際にバルコニーシーンを見ると、幸せなシーンなのにも関わらず涙が流れてくることがあります。たぶん、多くの人がこの涙に共感するんじゃなかと思います。

だからこそガラ公演でよく踊られています。

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kazu

ロミオとジュリエットは本当に素敵な作品なので、ぜひ一度バレエを見てみてください!!
ありがとうございました。